賀来賢人が苦労した「何もしない美学をとことん貫く」役作り、プロデューサーとしても参加した主演作を語る
東京ウォーカー(全国版)
「“賀来にできるなら、俺にもできる”と思ってもらえたら(笑)」
――Netflixでの配信作品というところに、テレビドラマや映画とはまた違う魅力があると思います。今回、作り手側として参加されたことも含めて、配信作品について感じていることを教えてください。
【賀来賢人】間違いなく、世界へ一斉に配信できることが一番の魅力だと思います。何よりリーチの速さが違うっていうことですね。それによって作品の作り方も変わってくる。日本向けに作るとか、アメリカ向けに作るとかじゃなく、本当にすべての人が楽しめるものに、という思いを常に持っておくことが大切だと感じます。それは、デイヴを含め、今回のチームで話していました。特に忍者のようなジャンルって日本特有の文化だから、それを日本人がこういうものって決めつけちゃうのは一番怖いことで、だからこそ今回、デイヴに監督をやってもらってよかったと思っているし、音楽もアメリカ人が担当していて、いろんな角度からチャレンジできる環境があったのがよかったと思います。
――コロナ禍がきっかけということでしたが、俳優仲間にも製作側に興味をもつ人が増えた印象などはありますか?
【賀来賢人】コロナ禍というよりかは、僕がこの作品をやっていると発表されてから、周りのそういう話を耳にするようになってきました。「俺も作りたくて」とか「俺も作ってて」とか、なんだかんだみんな、こっそりむっつりやってたんじゃないですかね(笑)。でも、実現するタイミングというのは、また人それぞれなので。でも僕はそういう取り組みってすごくいいと思うんですよね。俳優だからこその視点って絶対あると思うし、もっとみんなやればいいのになって思います。
――本作にも出演されている山田孝之さんも監督をされていますよね。クリエイティブ側のお話をされたりとかも?
【賀来賢人】孝之さんの影響はけっこう受けていて、けっこういろいろ聞いてましたね。「俺にもできるかもしれない」っていう勇気もいただいたし。だから、孝之さんみたいな先輩がいてくれてよかったなって本当に思います。
――賀来さんが今度は後輩たちに伝えていく存在になるかもしれないですね。
【賀来賢人】誰かに教えるとかそういうのはおこがましいですけど、ちょっとでもおもしろがってくれればいいなって。「賀来にできるなら、俺にもできる」と思っていただけたら幸いです(笑)。
――Netflixで企画が通って、3年で配信までこぎつけるというのは異例のスピードで奇跡的なこととのことでしたが、完成した作品を見たときの思いを最後に教えてください。
【賀来賢人】先日の関係者試写で1話を見終わったあとに拍手が起こって、製作陣の顔を見たときにすごくほっとしました。それでもうすべて報われたというか、あとは自信を持って宣伝して、自信を持って世界に届けようという気持ちです。この作品へ愛があって、ベストを尽くしたという自負があるんだと、全部が終わって自覚しました。ただ、やるからには勝ちたいなと思うので、ぜひ多くの方に見ていただきたいです。
撮影=八木英里奈、スタイリスト=小林新/UM、ヘアメイク=西岡達也/leinwand、取材・文=大谷和美
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